「肩こりがつらくてマッサージを受けても、すぐ元に戻ってしまう」
「首や肩をほぐしているのに、なかなかスッキリしない」
このような悩みを抱えている方は少なくありません。実はその肩こり、肩そのものではなく“お尻の硬さ”が関係している可能性があります。
整骨院の現場では、肩こりで来院された方の身体を全体的に評価すると、お尻(臀部)の筋肉が極端に硬いケースを多く確認します。本記事では、「お尻がかたい」と「肩こり」がなぜ関係するのかを、身体の構造と連動性の視点から解説していきます。
お尻がかたい状態とは?整骨院的な見方
お尻の筋肉は「姿勢の土台」
お尻には、大殿筋・中殿筋・小殿筋といった大きな筋肉が集まっています。これらは単に股関節を動かすだけでなく、骨盤を安定させ、姿勢を支える重要な役割を担っています。
整骨院では、お尻の硬さは以下のような状態として捉えます。
- 骨盤が後ろに倒れやすい
- 股関節の動きが悪い
- 立っていても座っていても力が抜けない
このような状態が続くと、身体のバランスが崩れ、別の部位が無理に働くようになります。
なぜ現代人はお尻がかたくなりやすいのか
お尻がかたくなる原因として多いのが、
- 長時間のデスクワーク
- 座りっぱなしの生活
- 歩く量の減少
- 運動不足
です。座っている時間が長いと、お尻の筋肉は常に圧迫され、動かされないまま固まりやすくなります。これが慢性化すると、立ち姿勢や歩行にも影響が出てきます。
お尻がかたいと肩こりが起こる構造的な理由
骨盤の歪みが背骨を通じて肩へ伝わる
お尻の筋肉がかたくなると、骨盤の動きが悪くなります。骨盤は背骨の土台であるため、骨盤の傾き=背骨全体のバランスの崩れにつながります。
- 骨盤が後傾 → 猫背
- 猫背 → 頭が前に出る
- 頭の重さを支えるため首・肩が緊張
この連鎖によって、肩こりが慢性化していくのです。整骨院ではこれを「局所ではなく全身連動の問題」と考えます。
肩こりは「結果」であって「原因」ではない
肩こりがあると、つい肩や首だけを揉みたくなります。しかし実際には、
- お尻が動かない
- 股関節が使えない
- 体幹が不安定
といった問題を、肩や首が代わりに補っている状態であることが多いのです。この補助的な緊張が続くことで、肩こりが取れなくなります。
整骨院が注目する「お尻〜肩」の筋膜と運動連鎖
筋膜でつながる全身のライン
筋肉は単独で存在しているわけではなく、「筋膜」という組織を通じて全身でつながっています。お尻から背中、肩、首にかけては、一本のラインのように連動しています。
お尻がかたくなると、
- 背中が張る
- 肩甲骨の動きが悪くなる
- 肩が常に引き上げられる
といった影響が出やすくなります。整骨院では、この筋膜の連動を重視し、肩こりを「肩だけの問題」として扱いません。
動かないお尻が肩を酷使させる
本来、歩行や立ち上がり動作ではお尻が主役になります。しかしお尻がかたいとその役割を果たせず、上半身が過剰に緊張します。
- 腕を振る動作が小さくなる
- 肩に力が入りやすくなる
- 呼吸が浅くなる
これらも肩こりを悪化させる要因です。
肩こりが取れない人に多い身体の特徴
こんな人は要注意
整骨院の臨床経験上、以下に当てはまる方は「お尻がかたい肩こり」タイプの可能性が高いです。
- ストレッチしても肩こりが改善しない
- 座っていると腰や背中もつらくなる
- 立ち姿勢でお尻に力が入らない
- 歩くとすぐ疲れる
これらはすべて、下半身の機能低下が上半身に影響しているサインです。
整骨院で行う「お尻から考える肩こりケア」
局所施術だけでは不十分
肩こり改善を目的に来院された場合でも、整骨院では
- 骨盤の傾き
- 股関節の可動域
- お尻の筋緊張
を必ずチェックします。肩だけを施術しても、お尻の硬さが残っていれば再発しやすいためです。
お尻が変わると肩が自然に楽になる
お尻の柔軟性が回復し、骨盤が安定すると、
- 背筋が自然に伸びる
- 肩の力が抜ける
- 首の負担が減る
といった変化が起こります。その結果、肩こりが「取れやすい身体」へと変わっていくのです。
まとめ|肩こり改善のカギはお尻にある
肩こりがなかなか取れない場合、原因は肩そのものではなく、**お尻の硬さという“土台の問題”**にあることが少なくありません。
整骨院では、
「お尻がかたい → 姿勢が崩れる → 肩こりが慢性化する」
という構造を重視し、全身を一つのつながりとして施術を行います。
もし、肩こりを繰り返しているなら、一度「お尻の硬さ」に目を向けてみてください。それが、根本改善への第一歩になるかもしれません。


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