肩甲骨の内側がズキッと痛む…。その原因は肩や背中だけでなく、全身のバランスの乱れからきていることがあります。整骨院では痛みの局所だけでなく、姿勢や筋膜のつながりを分析することで、根本改善を目指します。今回は、肩甲骨内側の痛みと巻き肩の関係、そして整骨院で行う改善アプローチをご紹介します。
肩甲骨内側の痛みの原因は巻き肩?
肩甲骨の内側の痛みは、単なる筋肉疲労や肩こりと考えられがちですが、実際には「巻き肩」による影響が大きいことがあります。
巻き肩とは?
巻き肩とは、肩が前方に丸まってしまう姿勢のことです。肩が前に出ることで肩甲骨が外側に開き、内側の筋肉(菱形筋や肩甲挙筋)に負荷が集中します。この状態が続くと、肩甲骨内側の筋肉が緊張し、ズキッとした痛みが生じやすくなります。
巻き肩になる生活習慣
- デスクワークでの猫背姿勢
- スマホやタブレット操作の長時間化
- 重い荷物を前に持つ習慣
- 肩や胸の筋肉の硬さ
これらは肩が前に出やすい姿勢を助長し、肩甲骨内側の痛みの原因となります。
筋膜の連動による痛み
肩甲骨内側の筋肉は、背中や胸の筋膜とつながっています。胸の筋肉が硬くなると肩甲骨が外側に広がり、背中側の筋肉が引き伸ばされて痛みが生じます。このため、肩甲骨内側だけのケアでは改善が難しいことがあります。
肩甲骨周りの痛みを放置するとどうなる?
痛みを放置すると、肩甲骨の動きの制限だけでなく、全身の姿勢や機能にも影響が出ます。
慢性的な肩こり・首こり
巻き肩の状態が続くと、肩甲骨内側の筋肉は常に緊張状態になります。その結果、首や肩の血流が悪化し、慢性的な肩こりや頭痛につながることがあります。
姿勢崩れの悪化
肩甲骨のゆがみは、背骨や骨盤のバランスにも影響します。右巻き肩だけでなく左右差がある場合、腰痛や背中の張りが出やすくなります。
肩や腕の動きに制限が出る
肩甲骨の動きが制限されると、腕の可動域も狭くなります。日常生活の動作やスポーツパフォーマンスに支障をきたすことも少なくありません。
整骨院で行う肩甲骨内側の痛み改善アプローチ
整骨院では、肩甲骨内側の痛みを筋肉だけでなく全身のバランスから分析・改善します。
姿勢と肩甲骨の位置チェック
- 立位・座位で肩の高さや肩甲骨の出方を観察
- 猫背や巻き肩の有無を評価
- 背骨や骨盤の傾き、左右差を確認
筋膜リリース・ほぐし
- 肩甲骨内側や周囲の筋肉を丁寧にほぐし血流改善
- 胸や背中の筋膜を整えることで肩甲骨の位置が自然に戻る
関節可動域改善
- 肩関節や胸椎の動きを整え肩甲骨がスムーズに動くように調整
- 肩や腕の動きが改善し、痛みを予防
日常生活での姿勢改善指導
- デスクワーク時の肩の位置
- スマホやPC作業中の背中の意識
- 自宅でできる肩甲骨ストレッチや胸開き運動
自宅でできる肩甲骨内側の痛みセルフケア
整骨院での施術と併用して、自宅でも肩甲骨周りをケアすることが大切です。
肩甲骨寄せストレッチ
- 両腕を前に伸ばす
- 肩甲骨を背中で寄せる意識で5秒キープ
- 10回×2セット
胸を開くストレッチ
- 壁に手をつき胸を前に押し出す
- 背中の筋肉が伸びる感覚で20秒キープ
- 朝晩1日2回実施
肩甲骨周囲のほぐし
- テニスボールやフォームローラーで硬い筋肉を軽く押す
- 無理な力をかけず、痛みが強い場合はやさしく刺激
まとめ
- 肩甲骨内側の痛みは巻き肩や姿勢の崩れ、筋膜の硬さが原因のことが多い
- 放置すると慢性肩こり、首こり、姿勢の悪化、腕の可動域制限につながる
- 整骨院では姿勢チェック・筋膜リリース・関節可動域改善・日常生活指導で根本ケア
- 自宅でも肩甲骨ストレッチや胸を開く運動で再発防止が可能
肩甲骨内側のズキッとする痛みは、「放置せずに早めの対策」が重要です。整骨院での評価と施術を受けながら、日常の姿勢やセルフケアを整えることで、痛みの再発を防ぎましょう。


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