鏡を見たとき、「肩の高さが違う?」「背中の片側が盛り上がっている?」「もしかして側弯症?」と不安になる方は少なくありません。
特に10代の成長期や、服を着たときの“なんとなくの違和感”が気になると、「何科を受診すればいいのか」と迷う人も多いはずです。
この記事では、「側弯症 何科で診てもらうのが正解か」「側弯症の見た目はなぜ出るのか」をわかりやすく解説。
さらに、整骨院でできる姿勢アプローチや見た目改善のためのケアについても紹介していきます。
見た目の左右差…それって側弯症かも?
側弯症とは?ただの“姿勢のクセ”と違うポイント
側弯症とは、背骨が左右に曲がり、同時にねじれ(回旋)を伴う状態をいいます。
これが単なる猫背や骨盤のゆがみと違うのは、「構造的に骨が歪んでいる」ケースがある点です。
見た目の特徴は以下のようなものが多く見られます:
- 肩の高さが左右で違う
- 片方の肩甲骨が浮き出て見える
- 背中の片側だけが盛り上がる(肋骨隆起)
- 腰のくびれが左右非対称
- 服のシルエットがズレる
これらが「なんとなくおかしい」「気になる」と思ったら、早めに専門機関へ相談するのが安心です。
側弯症は何科に行くべき?整形外科が基本
最初に診るべきは「整形外科」
側弯症を疑った場合、まず受診すべきなのは整形外科です。
整形外科では、以下のような検査と診断が行われます:
- 視診・触診:肩や骨盤の高さ、背骨のラインのチェック
- レントゲン撮影:背骨の曲がり具合(コブ角)を数値化
- 必要に応じてMRIやCT:内部構造や神経の圧迫確認
これにより、単なる姿勢不良なのか、構造的な側弯症なのかを明確に区別することができます。
整形外科で行う主な治療
側弯症の進行度や年齢によって、整形外科では以下の治療が提案されます:
- 経過観察(軽度):6か月~1年ごとのレントゲンチェック
- 装具療法(中等度):背骨の進行防止を目的にコルセット装着
- 手術対応(重度):40度以上の曲がりがある場合など
つまり「診断」や「治療計画」は整形外科の領域となります。
側弯症の見た目はなぜ出る?3つの構造的要因
1. 背骨の回旋が肋骨を引き上げる
側弯症の見た目に大きく影響するのが、背骨の「ねじれ(回旋)」です。
背骨が横に曲がるだけでなく、ねじれることで肋骨が片側に引き上げられ、背中の左右差が生じます。これが「肋骨隆起(ろっこつりゅうき)」です。
服を着ると「片側だけ背中が膨らむ」「左右非対称になる」のは、この回旋が原因です。
2. 骨盤の傾きが体全体のバランスを崩す
側弯症では背骨だけでなく、骨盤の高さや傾きにも左右差が出ることがあります。
結果として、
- 足の長さが違って見える
- ウエストラインが左右非対称
- 体の片側だけに重心が偏る
といった“見た目”のズレに繋がります。
3. 筋肉の使い方がアンバランスになる
左右で骨格が歪むと、筋肉の発達にも差が出ます。
- 一方は張って硬くなりやすい
- もう一方は使われず弱くなる
この差がさらに姿勢を崩し、「肩こり・腰痛・見た目の悪化」を助長します。
整形外科と整骨院の違いとは?どちらが見た目に対応できる?
整形外科の役割は「診断と医療的対処」
前述の通り、整形外科では画像診断と治療方針の決定が主な役割です。
ただし、医師の判断によっては「経過観察のみ」となることもあり、“見た目”の悩みには直接アプローチされないこともあります。
整骨院の役割は「日常動作と見た目バランスのケア」
整骨院では、筋肉・骨格のバランスを整えることで**“見た目の改善”に特化したケア**が可能です。
- 肩や骨盤の高さバランスの調整
- 肋骨周囲の筋肉の柔軟性アップ
- 体幹トレーニングによる姿勢筋の強化
- 前後左右バランスを整える整体施術
こうしたケアにより、「見た目が整う」「左右差が目立たなくなる」「自信が持てる」と感じる方が増えています。
整骨院でできる!側弯症見た目改善のアプローチ
1. 手技療法による左右差の調整
整骨院では、背中・腰・肩周囲の筋肉バランスを確認し、左右の筋緊張を緩めながら姿勢を整える施術を行います。
これにより、鏡に映る自分の姿に「以前より真っ直ぐになった」と感じられるケースも多いです。
2. 呼吸×肋骨の動き改善
肋骨が硬く動きづらくなっている方には、呼吸と連動した胸郭(きょうかく)の動き改善が有効です。
深い呼吸ができるようになることで、
- 肋骨の左右差がやわらぐ
- 背中の圧迫感が軽減
- 見た目の違和感が減る
という変化が期待できます。
3. 姿勢トレーニング・生活指導
整骨院では、筋力バランスや柔軟性の状態に応じて、セルフケア・姿勢習慣の改善指導も行います。
- デスクワーク中の姿勢改善
- カバンの持ち方・立ち方の癖を修正
- 自宅でできるストレッチ・トレーニングの提案
こうした積み重ねが、見た目の安定感や左右バランス改善に繋がります。
よくある質問Q&A
Q. 側弯症の見た目は自然に治りますか?
A. 成長期を過ぎると改善しにくくなります。進行や癖が固定される前に、早期のケアが見た目の左右差軽減に効果的です。
Q. 整骨院だけで治せますか?
A. 整骨院では骨格そのものを「矯正」することはできませんが、筋肉・姿勢・習慣へのアプローチで見た目や機能の改善が可能です。
Q. 整形外科と整骨院、両方通うべき?
A. はい、整形外科での診断+整骨院での日常ケアという併用が最も理想的です。
見た目が気になるあなたへ、早めの一歩を
側弯症は「骨の問題=病院」だけではなく、体の使い方や筋肉の左右差=整骨院のケアも重要です。
「何科を受診すればいいのか」と迷ったときは、まずは整形外科で診断を受けたうえで、見た目の悩みに対しては整骨院でのケアを選択肢に入れてみましょう。
見た目の変化は、心の自信にもつながります。
鏡に映る自分に少しでも違和感があるなら、早めのケアが未来の自分を守る第一歩です。
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